年始年末のこの時期、家族や友人たちとの交流も増える季節です。聞こえの悩みを感じつつもそのままになっているという方にとっては、久しぶりの親しい人たちとの団らんで、会話についていけてない、または家族や友人たちとの距離にふとした通りに気づくかもしれません。特に、複数の人が一度に話す場面や、大きな音楽や子供たちの笑い声といった背景音がある場面では、難聴を持つ人は会話への参加が難しくなります。オーティコンでは、年始年末のコミュニケーションをもっと楽しめるように、より良い聞こえのための5つのヒントをお届けします。
難聴は、周囲がすぐに分かるものではありません。しかし難聴によって会話についていくことができず孤独感や、疎外感を感じることもあります。現実問題として聞こえに不安を感じながらそのままにしている人も少なくありません、自身が難聴であると感じている人は国内の推計では約1,430万人*1とされますが、これは国内だけの問題ではありません。英国の統計*2では600万人もの人々が難聴に気づきながらも未対処であり、また多くは、抱えているフラストレーションが聞こえの問題と結びついていることに気づいていないことが明らかになりました。
実際、オーティコンが英国で行った調査*3では、調査に参加した英国人の3分の1以上が自身の聴力に問題があることを認めていながら、実際には耳鼻科医など専門家への相談を行ったのは20%未満であることが明らかになりました。私たちの周囲でも聞こえの問題を認識していない、または難聴があってもそれを無視したり、聞こえづらさを我慢したりしている可能性もあります。
聞こえの問題があっても、年始年末の集まりを楽しむための5つのヒント
- 食事や会話の際には、その他の音は小さく:聞こえが悪くなると、周囲の雑音が会話の妨げになることがあります。BGMは小さめに、食事の席では大音量の音楽を流すことは避け、またテレビも一旦消しましょう。
- 静かな席を確保:騒音が最も発生する場所から離れた場所に座ることも効果的です。難聴の家族や友人を招くときは、キッチンの近くや、人の出入りが多いドアからはなれた席に誘いましょう。またレストランなどでは、キッチンや人の出入りが多いエリアは避けましょう。外食の際にはピークタイムを避け、静かな席を事前に予約することもお勧めです。
- テーブルの一番良い席をぜひ:難聴がある場合、相手の表情や口の動きが見えることで大きなメリットを受けることができます。食卓で座っている全員を見渡せるような席を確保しましょう。また絨毯や敷物は足音を、テーブルクロスはお皿やナイフやフォークからの反響音を減らすことに役立ちます。
- 明るい照明も助けに:聞こえづらさを感じてるときは、視覚からの情報も有効です。相手の表情が見え、また会話が届く方向を知るのにも役立ちます。良い照明は、聞こえにとってもプラスとなります。ただし会話に疲れた時には、無理をせず一旦静かな場所を探して一息つくことも大切です。
- オープンなコミュニケーションを:聞こえの不安がある場合、家族や招いてくれた友人たちに聞こえについてオープンに話をしてみましょう、どうすれば会話に参加しやすくなるかを伝えることは役立ちます。また難聴のある人を招くときにはどんな手助けができるか尋ねてみましょう。マスクの装用や人との距離に気を使っての会話や会食が続く今日、聞こえへの優しさや配慮は、すべての人にとって役立つものです。
オーティコン デンマーク本社でチーフオーディオロジストを務める、トーマス・ベーレンスは述べます。
「音は私たちの社会的な交流において多くの部分を占めます。何を話しているのかよく聞こえない会話についていこうとするのはどんなに辛いか、皆様も想像いただけると思います。私たちの調査では、周囲に聞きづらさを抱えている人を知っていると回答した方の4分の1が、実際難聴者との会話を避けがちであり、その方が楽だからということを認めています。難聴は誰にとっても起こり得ることです。様々な交流が増えるこの季節、聞こえの問題が人との重荷やバリアになる、あるいは孤独を感じる理由とならないように、誰もが人とのつながりを感じることができるように願っています。どうぞよい年をお迎えください。」
*1 日本国内における難聴や補聴器装用の実情調査「JapanTrak(ジャパントラック)2018」
*2 Facts about deafness & hearing loss
*3 英国の成人2,000人を対象とした全国規模の調査:Oticonと英国調査会社One Poll社の共同によって実施(期間:2021年4月12日~4月15日)
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