あなたが難聴と診断されたら、補聴器の装用をすすめられるかもしれません。いまやテクノロジーの進歩により、さまざまなスタイルの中から補聴器を選択できるようになりました。そして、その中には周りからはほとんど見えないものもあります。しかしながら、どの補聴器があなたに適しているのでしょう？
オーダーメイドの補聴器は、あなたの外耳道の形状に合わせて作られるので、目立たない補聴器を選びたい方には選択肢の1つとなります。
補聴器は、難聴の程度や人それぞれの好みに応じて、さまざまなスタイルの中から選択できます。小さく、目立たないスタイルには次の2つがあります。
- CIC：この補聴器は、耳の奥にピッタリとなじんで収まります。
- IIC：この補聴器は、耳の奥の深いところ収まり、耳の影にうまく溶け込むよう補聴器のフェイス面に黒色を選ぶこともできます。
外見を気にされる方にとっては、最も目立たないスタイルの補聴器が魅力的な選択肢かもしれません。これらのスタイルはほとんどの人に適合できますが、あなたのニーズに合っているのかを考えることも必要です。
これらのスタイルの補聴器の長所と短所を次に示します。
◆「見えない」補聴器の長所
- とても目立たないので、補聴器をつけていることを周囲に気づかれたくなく、それでいて聞こえを良くしたい場合に適しています。耳かけ型のチューブやワイヤーもありません。あなたの耳の形に合わせてオーダーメイドされたものなので、ほとんどの方にとって軽量であり、快適に装用していただけます。
- 機能面では、外耳道内の奥に収まるため、メガネ、帽子、電話、イヤフォン、ヘッドホンなどの使用が容易になります。さらに、外耳によって保護されているため、風切り音の影響を受けにくくなっています。
- 耳あな型補聴器は、軽度から重度の難聴の方に適合しているため、ほとんどの方を対象としたものになります。
- 趣味がスポーツをする方でも、ショッピングをする方でも、どのようなライフスタイルの方にも合わせられるように作られています。
◆ 耳あな型補聴器の短所
- 水分や耳垢が補聴器に入りやすくなるため、日ごろのメンテナンスに少々気を配る必要があります。また、小さなバッテリーの取り扱いは、視力が悪くなっている方や細かい作業が苦手な方にとっては、難しさを伴う場合があります。
- 軽度の難聴の場合は、以前に比べ自分の声が聞こえるように感じるかもしれません。これは1日に何時間も耳の中にものが入っているためであり、これに慣れるために少し時間を要する場合があります。
- 小型の補聴器は、性能の点で妥協しなければならない場合があります。最も考慮すべき点は、IICとCICにおいて2つのマイクを備えるための十分なスペースがないことです。多くの音源と背景雑音がある状況において最適に聞こえるようにするには、補聴器に2つのマイクを備える必要があります。
- ほとんどのIICおよびCICスタイルの補聴器では、Bluetooth接続はできません。これは、補聴器にBluetoothテクノロジーを搭載するための十分なスペースがないためです。したがって、リモコンとして使用でき、補聴器の装用状況をモニタリングできる「HearingFitness」というトレーニングツールが使用できるスマートフォン用アプリのオーティコン ONアプリを使用できなくなります。
◆ ニーズに合った適切な補聴器を選択する
耳あな型補聴器は必ずしもすべての人に適しているとは限りません。遠慮なく補聴器の専門家にアドバイスを求めてください。あなたのライフスタイルや日常生活で想定される使用環境について相談することで、あなたにとって最適な補聴器を提案してもらうことができます。
すべてはあなたの聴力を確認することから始まります。聞こえや補聴器について不安なことや気になることがあれば、お近くの補聴器販売店にお気軽にご相談ください。
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