~テレビもそして補聴器も技術は日々進化しています~
11月21日は「世界テレビ・デー」です。
1996年11月21日に、国連で最初の「世界テレビフォーラム」が開催されたことに由来し、同年12月17日の国連総会においてこの日を「世界テレビ・デー」と定めることが宣言されました。国内でテレビ放映が始まったのは、1953年(昭和28年)にさかのぼります。半世紀の間にテレビの技術やその姿も大きく変化してきました。2005年にはそれまで国内の半数を占めたブラウン管テレビに代わり液晶テレビ・プラズマテレビといった薄型テレビの出荷が過半数を占めるようになりました。*1
薄型テレビの音質が気になるのはなぜ?
薄型の液晶テレビが主流になるにつれて、それまで長らくブラウン管のテレビに慣れてきた方の中には、少しこもったような音が聞こえる、また音がテレビの下部から聞こえるため、違和感があるとおっしゃる方も。
違和感の理由はなぜでしょうか?
現在店頭を占めるテレビの多くはシンプルなデザインでそして画面ができるだけ大きくとられています。大画面化の一方で、それまで同じように室内にテレビを置くために、多くのテレビ製品ではそれまでテレビ画面の両方のサイドにあったスピーカーが省略されるようになりました。またテレビのスピーカーは小サイズ化が図られて多くは画面の下側に配置されています。
当たり前の日常として生活に溶け込んでいるテレビからの音の聞こえにくさに対して、つい無意識のうちに音量を上げていらっしゃるかもしれません。もしこのような薄型テレビの音に不満を感じていらっしゃる場合は、設置場所に少し気を配るのも一つの方法です。スピーカーの音を逃さないように、テレビの前にものを置かない、また音の反射を助けるための板が設けられているテレビ台を選ぶ(ワイヤータイプは音を逃します)、また外付けの音響スピーカーなどを検討されるのもアイデアです。家電量販店などでも手軽な値段のものが手に入り、またテレビや音響メーカーもさまざまなサポート製品や音質改善のアイデアなどを各社のホームページなどで紹介しています。
補聴器とテレビの聞こえ ~補聴器技術もまた進化しています~
現在市場にある多くの補聴器は、補助となるアクセサリー機器を組み合わせることで、テレビの音声を補聴器に直接届けることが可能です。通信技術にはブルートゥースまたは2.4 GHzと呼ばれる技術が用いられています。2.4 GHzのワイヤレス技術もテレビ技術と同様に技術が進化しています。現在オーティコンの先進シリーズとなる、オーティコン オープン、オーティコン シヤといった製品では、補聴器本体側のチップの技術革新と併せて省電力型の2.4 GHz(BLE)技術を採用することで、TV音声についてもステレオサウンドで補聴器にお届けできるようになっています。 ご利用に際しては補聴器とTVアダプター 3.0を組み合わせてご使用いただきます。補聴器の通信機能の活用についてはべロックス コネクティビティに関する情報を参照ください。
聞こえについて考える
現在の聞こえを大切にして、テレビや音楽などを楽しんでいただくために、適切な音量を保っていただくことが大切です。ご自身や家族など身近な方が、テレビやラジオの音量をこれまでより大きくしがちな場合は、聴力に関する問題についても気にかけていただく必要があるかもしれません。一般的な聞こえの低下の兆候には、下記のような状況が挙げられます。難聴はその原因からいつくかの種類に分けられ、程度により軽度から重度までに分類されますが、聞こえの問題は少しずつ進行していくため、なかなか自分自身では気づきにくいこともあります。
- 他の人の声がささやき声で話しているように聞こえる
- レストランや、人がたくさん集まる場所では聞きづらさを感じる
- テレビやラジオ、電話などの音量を大きくしがちである
- 家族や友人たちなどから、「話の内容を繰り返さないといけない」と苦情を言われたことがある
- 会話の内容を理解するために、相手の顔や口元を見る必要がある
- 日常にある様々な音、鳥の声や足音、時計が時を刻む音が聞こえなくなった
もし、上記に1つ以上当てはまることがある、またいつもと聞こえ方が違うと感じたらぜひお近くの耳鼻科の専門医に御相談下さい。
■参考サイト
*1 総務省統計局 なるほど統計学園
【本件に関するお問い合わせ】
- オーティコン補聴器 デジタルマーケティング(林田)
- TEL 044-543-0615
- FAX 044-543-0616
- E-mail info@oticon.co.jp