脳を健康に保つための3つのヒント

14/03/22

筋力を維持するためには運動が必要なように、いつまでも健康な脳でいるためには脳への刺激が必要です。しかしながら、どの様なことが大切でしょうか?そして聴覚はどのような役割を果たすのでしょうか?

子どもの頃、あなたの脳は絶えず新しい音情報、視覚情報、そして様々な経験で刺激されていました。それらが脳の発達と成長を促していました。
大人になった今でも、あなたの脳は定期的な刺激を必要としており、それらが健康な脳を維持することにつながっています。実際に、刺激がなく訓練されなくなれば、徐々に脳の働きを衰えさせてしまう可能性がありますi
幸いなことに、脳を刺激することはとても簡単で楽しんで行えます。基本的には健康な脳を維持するために大切なことは活動的な毎日を過ごすことです。

1.活動的に過ごすことで脳を刺激する

若い頃も年老いてからも、生涯を通じて活動的な毎日を過ごすことをお勧めします。より良い聞こえはこれを支えます。あらゆる活動が脳への刺激になります。

stimulate-the-brain-with-activities

数独、クロスワード、チェス、パズルなど静かに楽しめるものも良いでしょう。
あるいは、もっとエネルギッシュな活動であればスポーツをすることも良いでしょう。テニスのプレー中の素早い判断だったり、ゴルフコースでのスコアメイクの戦略を考えたり、あらゆるものがあなたの脳を刺激します。
ここで同様に大切なことは、スポーツを通じた友人や知人との会話や交流です。事実、社会的な交流は脳を刺激するためには極めて重要です。

2.社会的交流

socialize-socialize-socialize

私たちは皆、生涯を通じて健康を維持するためには社会とのつながりが必要です。そして、私たちが年をとるにつれて、社会とのつながりは私たちの脳を健康に保つためにも欠かせないものです。
ある研究によると、人に会い、話しをすることが、年をとってからの認知機能の維持に役立つことが示されています。別の研究によると、社会活動や社会への参加に積極的な高齢者は、老年期の認知機能の低下が少ないことが示されています。

 

**********
難聴は社会的交流が難しくなる
これは、ご自身の周りで何が起こっているのかを理解するのにより多くの労力を伴うからです。
あなたの脳は不足する音情報を推測によって埋める必要が生じます。
これにより疲労が増し、人との交流を減少させてしまう可能性がありますii
これが、脳を健康に保つための3つ目のヒントにつながります・・・
**********

 

3.よく聞こえていることを確認する

難聴は、認知症のリスク要因であると言われており、聞こえは健康な脳を維持するために不可欠ですiii。したがって、定期的に聴力検査を受けることは、脳の健康を守るために私たちができる最も重要なことの1つです。
難聴はどうして人生の問題になるのでしょうか?
耳鼻咽喉科に定期的に足を運んで聴力検査をしましょう。もし難聴と診断された場合には、適切な対処法をアドバイスしてくれることでしょう。補聴器の装用を勧められた場合には、早期の装用を検討してください。聞こえの改善に役立つだけではなく、わたしたちの脳をより健康に保つことにつながります。
最新の研究での新しい発見ivとして、音を理解するための脳本来の働きをするためには、制限された音ではなく、周囲のありとあらゆる音の情景全体が脳へ届けられる必要があると分かりました。
聞こえの仕組み
ランセット国際委員会からの報告では、難聴が認知機能低下に対する最大の危険因子となっており、難聴を適切に対処することで他のどれよりも認知症のリスクを減らすことにつながる可能性がありますv
このことからも生涯を通じて聞こえの大切さが分かります。聞こえに不安がある場合には、お近くの補聴器専門店へご相談いただくことも可能です。
補聴器専門店を探す

make-sure-you-are-hearing-well

-----------------------------------

i Swaab DF. Brain aging and Alzheimer’s disease, “Wear and tear” versus “Use it or lose it.” Neurobiology of Aging. 1991;12(4):317-324. doi:10.1016/0197-4580(91)90008-8

ii Amieva, H., Ouvrard, C., Meillon, C., Rullier, L., & Dartigues, J. F. (2018). Death, depression, disability, and dementia associated with self-reported hearing problems: a 25-year study. The Journals of Gerontology: Series A, 73(10), 1383-1389.

iii Livingston G, Sommerlad A, Orgeta V, et al. Dementia prevention, intervention, and care. The Lancet. 2017;390(10113):2673-2734. doi:10.1016/S0140-6736(17)31363-6

iv O’Sullivan J, Herrero J, Smith E, et al. Hierarchical Encoding of Attended Auditory Objects in Multi-talker Speech Perception. Neuron. 2019;104(6):1195-1209.e3. doi:10.1016/j.neuron.2019.09.007

v Livingston G, Sommerlad A, Orgeta V, et al. Dementia prevention, intervention, and care. The Lancet. 2017;390(10113):2673-2734. doi:10.1016/S0140-6736(17)31363-6

【本件に関するお問い合わせ先】

オーティコン補聴器 (デジタルマーケティング:林田)
TEL:044-543-0615 FAX:044-543-0616 E-mail:info@oticon.co.jp